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借地権と借地契約の対立

 建物の所有を目的とした賃借権のことを借地権といいます。この契約は借地権者に特別に厚い保護がされているのが特徴です。借地権者の権利のひとつが、建物買取請求権になります。契約が満了した時、または設定者の事情で解除された場合には、所有建物を土地所有者に時価で買い取ることを請求できる権利です。ところが借地権の契約書には、原状復帰義務の履行条項が入っていることがあります。つまり契約が終了したら、借地権者の負担で建物を収去して更地にして返還せよという意味です。この二つの権利が対立した場合、どういう帰結になるのかという疑問がわきます。判例で建物買取請求権が認められなかった場合は、借地権者の債務不履行により契約が解除された場合と双方の合意により契約が解除された場合に限定されています。つまり、それ以外の場合には強行規定の建物買取請求権が優先されて、これに反する契約条項は法律上の効力がありません。そのようなわけで、なぜ原状復帰義務を契約に入れるのか私は不思議に思っています。
 司法書士は訴額が140万円以下の簡裁訴訟に関する法律相談が可能なので、借地権に関しても訴額が小さい場合には相談可能ですが、このような借地権関係の争いの法定代理を受任することはありません。なぜかというと、借地権訴訟は不動産訴訟に分類されるために、被告に地裁へ移送申立をする権限が認められており、この申立をされると司法書士は代理権がなくなってしまうからです。訴額が小さい案件でも不動産訴訟は弁護士に依頼されるべきだと思います。
 
2024年02月22日 10:56

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